オバマ大統領一般教書演説から考える
~国難において政治が結束して統合するアメリカの風土~
-最終更新日:2011年1月27日(木)-
本日の読売新聞・朝日新聞でさっそく記事に書かれている、アメリカ、オバマ大統領の一般教書演説。今回はこれについて記事にしたい。
一般教書演説とはアメリカ議会において大統領が一年の施策方針を演説するものである。日本だと所信表明演説や施政方針演説がこれにあたるだろうか。ここで日本ではなかなか見られない光景があった。通常は与野党が分かれて座るのが通例であるが、約60名の民主党・共和党の議員が隣り合って座ったのだ。
これはアリゾナ州トゥーソンで起きた銃乱射事件に対してオバマ大統領が協調を呼びかけたものである。このことも含めた銃乱射事件への対応は米国内でのオバマ大統領の支持率を上昇させた。なぜなら、両党の意見が大きく割れて非難合戦となるアメリカの政治状況に対して国民は嫌気を持っており、これら党派を超えた協調に対して好感を抱いたからだ。オバマ大統領は演説の冒頭で以下のように述べている。
この2年間、我々政治家は、政治信条のために激しく戦ってきた。しかし、事件は政党や政治よりも重要なことに気づかせてくれた。我々が米国という家族の一員であることだ。
これは日本政治に大きな示唆を投げかける。日本においても国会はねじれ状態であり、予算成立もままならない。与野党の対立は先鋭化しており、一見協調は不可能に見える。一方で国民はどうだろうか。法案が成立しない状況を快く思っていないはずだ。誰もがアメリカ同様に不毛な対立に対して辟易を感じているだろう。
日本に欠けているのは、政治がこのような国民的な統合を演出して国を沸かせることである。本来、政治のダイナミズムはここにある。この閉塞状況において、アメリカがうらやましいと誰もが思うはずだ。それでも私は自民・民主両党に同様の役割を期待する。このブログの問題においても、両党間の協力が解決に欠かせないからである。
読者の皆さんはどう思われるだろうか。政治の行き詰まりに対しては様々な意見があるに違いない。このブログではこれからも同様の事態に対して示唆を投げかけていきたいと思っている。
-最終更新日:2011年1月27日(木)-
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本日の読売新聞・朝日新聞でさっそく記事に書かれている、アメリカ、オバマ大統領の一般教書演説。今回はこれについて記事にしたい。
一般教書演説とはアメリカ議会において大統領が一年の施策方針を演説するものである。日本だと所信表明演説や施政方針演説がこれにあたるだろうか。ここで日本ではなかなか見られない光景があった。通常は与野党が分かれて座るのが通例であるが、約60名の民主党・共和党の議員が隣り合って座ったのだ。
これはアリゾナ州トゥーソンで起きた銃乱射事件に対してオバマ大統領が協調を呼びかけたものである。このことも含めた銃乱射事件への対応は米国内でのオバマ大統領の支持率を上昇させた。なぜなら、両党の意見が大きく割れて非難合戦となるアメリカの政治状況に対して国民は嫌気を持っており、これら党派を超えた協調に対して好感を抱いたからだ。オバマ大統領は演説の冒頭で以下のように述べている。
この2年間、我々政治家は、政治信条のために激しく戦ってきた。しかし、事件は政党や政治よりも重要なことに気づかせてくれた。我々が米国という家族の一員であることだ。
これは日本政治に大きな示唆を投げかける。日本においても国会はねじれ状態であり、予算成立もままならない。与野党の対立は先鋭化しており、一見協調は不可能に見える。一方で国民はどうだろうか。法案が成立しない状況を快く思っていないはずだ。誰もがアメリカ同様に不毛な対立に対して辟易を感じているだろう。
日本に欠けているのは、政治がこのような国民的な統合を演出して国を沸かせることである。本来、政治のダイナミズムはここにある。この閉塞状況において、アメリカがうらやましいと誰もが思うはずだ。それでも私は自民・民主両党に同様の役割を期待する。このブログの問題においても、両党間の協力が解決に欠かせないからである。
読者の皆さんはどう思われるだろうか。政治の行き詰まりに対しては様々な意見があるに違いない。このブログではこれからも同様の事態に対して示唆を投げかけていきたいと思っている。
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